登場人物(詳細版)



笹瀬 千景<ささせ ちかげ>
25歳。身長162cm。天然ボケのスーパーポジティブ主義者。極度の童顔と幼い性格の為、よく高校生に間違えられてしまうが、本人はさほど気にしていない様子。

茶色いクリクリの目と同じ色をしたフワフワのウェブヘアーがチャームポイント。怒ると「フン(フン)だ!」か「ッカー!」といった口癖がある。

生まれつき極度の音痴の為、歌声で人を悶絶させてしまっていたが、本人は全く気付いてなく、むしろ余韻に浸られるほど、自分は歌が上手いと思っている。

また肝が据わっているのか異世界に来ても帰りたいとは言わず、ここでも結婚相手を見つけて幸せになろうと考えている。超肉食女子だが、逆にセックスアピールに弱く、けっこうな恥ずかしがり屋な部分もある。


キール・ロワイヤル
17歳。身長182cm。ライトブラウンの瞳と同じ色のストレートヘアー。長身、容姿端麗で英才教育を受けて頭も良い。王として厳格に育ってきたせいか、仕事やマナーといった作法を重んじている。一見大人びてはいるが、子供らしさもあり、素の時には幼い部分が現れる場合もある。

両親は彼が13歳の時に他界している。15歳の時に初恋の相手ルイジアナと結ばれたが、もなく彼女はヒヤシンスの王の元へと行ってしまい、破局した。

千景に対しては見た目はタイプじゃないし、勘違いばっかでバカそうで、惚れやすいし、気が強そうで可愛いげもない、しかも処女じゃないしw こんなヤツと契らなきゃならないのかと頭を悩ませていた。

一回限りでオサラバだと割り切っていたが、意外にも千景のお尻が柔らかく恥ずかしがる姿は萌えだと思っていた。しかし彼女を恋人して考えるには程遠いと思っていたが、彼女のふと見せる大人な姿(だって彼女は25歳)や、思いやりの精神に徐々に惹かれていく。


アイリッシュ・ブラックソーン
27歳。身長185cm。琥珀色の長い髪にマリーンブルーの瞳。キールの教育係&政治補佐。柔和な雰囲気と甘いマスクをしているが、中身けっこうなドライ。洞察力に長けている為、人の心情を読み取るのが得意。

幼い頃に両親を亡くしている。バーントシェンナ先代と出会い拾われ、そのまま先代に仕えるようになる。その為、先代を強く思慕しており、絶対服従誠心でいたが、現マルーン国マキシムズ王が即位する際、先代と妃を暗殺した疑いがあると知ると、マキシムズ王に逆襲しようとしたが、強く止められ思い留まった。

キールを立派な王にする為、彼が生まれた時から、ずっと教育と世話係をしている。非常に頭が切れ、先代が亡くなってからは、幼いキールを補佐しつつ国を守っている。実質は彼がほぼ政治を動かしていると言っても過言ではない。

二年前に想い人ルイジアナがキールと結ばれたが、彼は特にキールへ嫉妬や恨んだりはしていなかった。幼い頃キールは厳格に育ってきた為、優しいアイリに懐いているのもあり、彼はキールを大事に育ててきた。

ちなみにキールが夜な夜な女性と過ごしているのは性教育だとアイリが勝手に送り込んでいたりしている。千景の事はとにかく可愛い可愛いと絶賛している。見た目が相当タイプのようで、キールが千景に好意を寄せていなかったら、間違いなく彼は千景を落としていただろう。


シャルトリューズ・トニック
25歳。身長175cm。深いバイオレットの瞳と同じ色をした髪はエレガントなウエーブヘアー。麗しい美貌からでは想像がつかぬ辛口な性格である。しかし、けっこう湿っぽい部分もある。

まさに才色兼備の美女と言われているが、歴とした男性である。シャルトは最も美麗と言われている種族からの生まれで、彼は特に美しくしなやかな容姿をもっていた。声も女性らしいソプラノであったが、大して本人は気にしていない。なにも好き好んでニューハーフをしているのではない(笑)

昔から王に仕える優秀な家柄で生まれたシャルトは次期王となるキールが生まれた頃から世話をしている。アイリと違い、ビシビシと厳しいシャルト教育は当初キールから嫌がられていたが、何気にシャㇽトは褒め上手で、彼の言う通りに行うと事が上手くいくと気付いたキールは次第に心を開いていった。

シャルトはキールに対し厳しいが、本当はアイリに負けないぐらいキールを思っていて、先代や妃、ルイジアナとの別れでキールが心底落ち込んでいた時、根気強く元気づけていた。

ちなみに千景の世話係を心底嫌がっていた。彼女がおバカ過ぎてついていけないと諦めていたが、恋パワーで高速に言語を覚えたり(さすがに一ヵ月でほぼマスターは度肝を抜かした。頭のイイシャルト達でも一年以上はかかった)キールの心を動かす千景に、なんだかんだ好意を寄せていた。


ルイジアナ・ツァリーヌ
22歳。身長157cm。ブロンド色の髪と紫色の瞳をもつ美少女。性格は一見おとなしそうで可憐に見えるが、けっこう勝気で跳ね返りである。キールとはハトコ同士で彼が生まれた時から一緒に過ごしている。その為、キールの世話係のアイリやシャルトとも仲が良い。彼女が20歳の頃まではキールを含め4人はいつも一緒に過ごしていた。

中でもアイリを慕っており、本人は気付かぬ恋心に似た想いを抱いていたが、彼女が20歳、キールが15歳の頃、シフォンの花事件をきっかけに、キールへ恋心を抱くようになった。それから数日後に親の進める婚約の話を持ち出され、キールに話をしたところ、相思相愛だとわかり、二人は恋仲となった。

しかし数ヵ月後、キールの妃となる為の勉強だと政治会議に出席した際、ヒヤシンス国ビア王と出会い、いつしか彼女はビア王へ魅かれていくのであった。

ビア王への気持ちに気付き、想いを伝えたところ、アッサリと断られたが、それでも彼女は根気強く想いをぶつけ、最後にはビア王の妃へとなる。キールはルイジアナがビア王に脅されているのではないかと連れ戻しにヒヤシンス国へと乗り込むが、彼女は決して戻るとは言わなかった。

ルイジアナは覚悟を決めてヒヤシンス国に嫁いだが、二年経っても王から抱かれる事はなく、子を宿さないと非難の目を送られ肩身の狭い思いをしながら過ごしていた。それでも彼女はビア王の元から離れようとはしなかった。


チナール
28歳。身長173cm。バーントシェンナ宮殿のシェフお気に入りの農夫。見た目はとても素朴だが、穏やかで優しい心をもち、欲や悪がない為、人から好かれやすい。

農作物をこよなく愛し、彼が育てる作物は国一だと評判を呼び、宮殿のシェフの目にかかった。また情も深くとても家族を大事にしている。

しかし少々鈍感なところが彼の欠点でもあり、千景からの想いには全く気付いておらず、彼女を15歳~16歳の可愛らしい少女だと思っている。


マキシムズ・ア・ロンドル
24歳。身長187cm。マルーン国の若き王。プラチナ色の瞳と同じ色の長い髪をもつ。絶対君主制度の世界を築く独裁主義者。別名「独占の王」と呼ばれている。雪のように白く透明感がある人間離れした美しい容姿は「世界一美しい人」と称され、人々の心を魅了するカリスマ性がある。

生まれ持った知性と利発力に恵まれ、王に就任してもない頃から政治を動かしていた。しかし、環境と才能に溺れすぎ、物事を力づくに解決する傾向が強い。そして弱肉強食を重んじ、弱者への配慮は行わない。

自国だけの世界には満足はいかず、いずれはバーントシェンナ国とヒヤシンス国を我が国にと貪欲な考えも持っている。その為、まずは戦力の弱いバーントシェンナ国の先代と妃(キールの父および母)を己の王即位した際に事故と見せかけ、暗殺を謀った。

王を亡くしたバーントシェンナ国が弱まり衰えていくのを待つ矢先、新王のバックにアイリがいるのを知ると大きく狼狽えていた。頭が切れ優れた術力をもつアイリは先代以上に大きな力で国を支えていた。

先代の死から表に出るようになったアイリはマキシムズ王と並ぶ美しい人と讃えられていた。マキシムズ王自身は優れたアイリを気に入っている様子である。


ビア・サンガリー
29歳。身長183cm。ヒヤシンス国の王。漆黒の長い髪と同じ色の瞳を持つ。基本、無表情・無感情であるが、王としても務めは完璧である為、愛国心が強いと民衆から親しまれていた。実際、数年前に臣下が呪力にかけられ深い眠りについた事件の際、王自ら救いに行った。その時の試練は鋭利な矢を躯に一本ずつ射られ、計100本を突かれたそうだ。

心の奥では他人に無関心な彼は親しみを抱かれているのが、煩わしく思っていた。王としての仕事もそつなく熟し優秀であったが、実際はすべての者が無となれば己は楽になれると「無」に対する執着心があった。愛国心をもつ王と称されていたが、本当の彼は「破壊」を望んでいるのである。

カリスマ性をもっていた為、バーントシェンナ国の姫君ルイジアナからも恋心を抱かれる。スパイでもしに嫁ぎに来るのかと、初めはルイジアナを拒んでいたが、彼女の真剣な想いに、ある時ほんの出来心で受け入れてしまう。

しかし、彼はルイジアナを愛しているわけではなかった為、彼女を抱く事はなかった。いつしか彼女は自分の元を離れていくだろうと思っていたが、離れぬ彼女の心理を理解する事はわからずにいた。


スーズ・モーニ
14歳。北の界に生息する聖なる獣ケンタウルス。初めてバーントシェンナ国へと赴いた際、怪我を負い千景に助けられ、知り合う。根がとても素直で純粋な少年である。

聖なる地帯の生物いきものは普段、人間との関わりを避ける為、初めは千景を敵対心に似た感情で接していたが、屈託なく接する千景に好意を寄せるようになる。彼を助けた事によって物語は後ほど、大きな影響を与える。






世界観(歴史)



バーントシェンナ国(アラビアンナイトのような世界)
「至福の国」と讃えられるまでに深い歴史が刻み込まれていた。遥か数千年前、実はバーントシェンナの王族は権力に貪欲であり、戦力に溢れ、他国を支配していた。その為、今もロワイヤル家の血筋にはその時の戦力が残っており、秘めた力として眠っている。

勢力は数千年もの間続いていたが、聖なる北の地帯の者達によって抑えられ、国は大きな改新を迎えた。今となっては平穏な国となり、術力が争いに使われる事はないが、歴史に刻まれた残酷な出来事は今でも他国では恐れられている。


マルーン国(中世ヨーロッパのような世界)
豊かな気候をもち、農作物が豊富に育つこの国はバーントシェンナ国に支配さえていた頃、真っ先な配下となっており、長年苦しみ悩まされていた。バーントシェンナ国の力が衰えてくると、突然力をつけてきたのが、現王族ア・ロンドル家であった。

みるみると勢力と権力を身に付けたア・ロンドル家は当時の王族を退け、王位継承の座を奪った。その経緯の流れが、マルーン国の絶対君主&弱肉強食世界を作り上げたのだった。


ヒヤシンス国(古代中国のような世界)
歴史が一番古く、かつては大帝国であった。バーントシェンナ国の支配力によって、勢力は衰えたものの、歴史の深さから、この国の民は知性や技能が高く、他国の民でも有能な人材はこの国へと永住している。

代々から王族サンガリー家は常に利発的かつ斬新な考えをもち、それを政治経済へと取り入れ、国を活性化させてきた。しかし、秘かに術者に禁じられている黒魔術も学ばせていた。それは国にもしもの事があった時の守りの対策であったが、時には悪用するケースがあり、他国から一目置かれている。


聖なる地帯 (謎に包まれた深い森の世界)
この界のすべての始まりはこの地からと言われている。聖なる種族が生息するこの地帯では、人間が踏み込めない未知な世界が広がっている。

また住人達は人間との関わりを最低限としている為、どのような種族が生息しているか把握出来ているのは「ケンタウルス」のみであった。実際には多くの生き物が生息されていると予測されている。

そして未知なる力が眠るこの地から「神」が生まれ、神の子として「術者」が生まれた言われているが、実際は謎のままである。


その他区域
街や村など存在しない区域には殺風景な景色が広がっている。界全体に「地面」は存在せず、バーントシェンナ国は「水面」、マルーン国は「炎面」、ヒヤシンス国「風面」、聖なる地帯「氷面」となっている。





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